映画『いまはむかし』アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭(IDFA)で3部門にノミネート!

アムステルダム・ドキュメンタリー国際映画祭

公式サイト)https://www.idfa.nl/en/

フェイスブック)https://fb.watch/8Ksq4Vt6eH/

Twitter)https://twitter.com/idfa/status/1450425754890670082

 

 [ルミナス部門]

逆境を乗り越えようと逞しく生きる人間に対して、深く寄り添った作品群。(本国以外で初上映となる最新作が対象)

 

[無意識のバイアス部門]

植民地時代の過去が現代にどのような印を残しつづけるのかを探る作品群。ドキュメンタリーの制作者が先陣を切って、過去をどう振り返るか、何が見えるかを探求する。(作品の新旧は問わない)

 

[映像資料の創造的活用部門]

 

新作 『いまはむかし』がIDFA(アムステルダム・ドキュメンタリー国際映画祭)に正式招待!

 世界的に権威のあるドキュメンタリー映画祭、オランダ・アムステルダム・ドキュメンタリー国際映画祭の今年度の正式招待作品として、伊勢真一監督の新作『いまはむかし −父・ジャワ・幻のフィルム−』(英題:Now is the Past -My Father, Java & The Phantom Films)がノミネートされました。
 11月中旬、アムステルダムで開催される映画祭に伊勢監督も招待され、トークセッションも行われる予定です。
 そのほか、現在世界各地の映画祭から、いせ作品上映の問合せが届いています。世界が注目する作品、映画『いまはむかし』をお見逃しなく!!

The truth of the "war” that I arrived at on a journey 
to think of my late father …
“ I want to listen to the voices that were never spoken. ”


■Short synopsis
During WWII, Japan occupied many regions in Asia, claiming release from European colonialism. Chounosuke Ise, a Japanese film editor, created a variety of propaganda movies in Indonesia to rationalise Japan’s hegemony in Asia. The film ‘Now is the Past’ examines the journey of his son, Shin-ichi Ise, a Japanese documentary filmmaker, who started research 30 years ago while following his father’s path. Meanwhile, the senior Ise’s propaganda films, almost 130 of them, turned out to be preserved at the Netherlands Institute for Sound and Vision. The son has tried to see the truth of war in Indonesia by looking for the father’s work.


The movie: “Now is the Past -My father, Java & the Phantom Films”
2021/color/88minutes/JAPAN/Documentary  
Cast : Chonosuke Ise, Shin-ichi Ise, Kayo Ise, Kadirman, Roshihan Anwar, People in Jakarta
Film Director :  Shin-ichi Ise

 

多言語字幕(英・仏・中・印尼・日)や音声ガイド・バリアフリー日本語字幕付等での自主上映をしてみませんか? 
いせフィルムでは、全作品の英語字幕版制作(現在15作品)、バリアフリー版制作(現在6作品)に取り組んでおり、国内外で新たな観客との出逢いを目指しています。
 国内での海外版(英語字幕、フランス語字幕、中国語字幕、インドネシア語字幕ほか)上映、バリアフリー版(音声ガイド・日本語字幕付)上映に、ご興味ご関心のある方はぜひお問合せください。
【いせフィルム】TEL. 03-3406-9455 E-mail. ise-film@rio.odn.ne.jp

映画『えんとこの歌』(英語字幕版)山形国際ドキュメンタリー映画祭2021関連企画で世界に向けてオンライン上映(11/7日)

映画『えんとこの歌 寝たきり歌人・遠藤 滋』が、2020年度 文化庁映画賞受賞作として『蟹の惑星』(村上浩康監督)とのズームトークも交えて、英語字幕版で世界にリモート公開されます。
 外出を控えている方や、外出できない方も、ぜひこの機会ご覧ください!
 ※要予約、受付開始は10/22〜。詳細は下記、文化庁映画賞プログラムのページをご覧ください。

▼YIDFF ONLINE!
https://online.yidff.jp

▼文化庁映画賞プログラム 
 https://online.yidff.jp/event/acadfa/  
文化庁が毎年、日本映画の向上と発展のため、優れた文化記録映画作品に対する顕彰を実施する歴史ある映画賞。今回初めてYIDFFが連携し、令和2年度、3年度の文化庁映画賞(文化記録映画部門)受賞作品をオンライン上映する。

 

映画『やさしくなあに』海外上映レポート

映画『やさしくなあに』が海外の映画祭へ招待され、受賞も果たしました!

ここでは、『やさしくなあに』とともに世界各国を巡る伊勢真一監督のコメントや、同行者による上映会レポートなどを順次掲載いたします。

《2017年キネマ旬報文化映画ベストテン3位》

《DMZ韓国国際ドキュメンタリー映画祭審査員特別賞》

《第11回 台湾国際ドキュメンタリー映画祭 招待作品》

《第18回 ドックポイント − ヘルシンキ ドキュメンタリーフィルムfest. 招待作品》

《2019年 米国 トゥルー/フォールス フィルム fest. 招待作品》

《2019年 ルーマニア ワンワールド映画祭 招待作品》

海外上映の機会が増えている「いせ映画」。実は日本で使用しているチラシとは別に”海外用”の英語版チラシがあるのです!

左の画像は、『やさしくなあに』(英題:『Home Sweet Home -35years of Nao and the Nishimura family』)の英語版チラシ。クリックで拡大表示されます。

世界中の人々が “やさしさ”って何だろう?

と思いを深めてくれたらいい。

(かんとく・伊勢真一)

 ことのはじまりは、2018年5月台湾での国際ドキュメンタリー映画祭だった。「やさしくなあに」(海外版タイトル「Home Sweet Home」)はコンペティションの受賞こそ逃したものの、反応がとても良かった。各地の招待作家たちから「あなたのがベストワンだ!」と言われ、気を良くもしていた。

 帰国後に韓国、アメリカ・ミズリー州、フィンランド、ルーマニアと各地の映画祭から次々に招待のオファーが舞いこんだのだ。台湾で観てくれた方々が共感を寄せてくれてのことだと思う。

 秋のはじめに参加したDMZ韓国国際ドキュメンタリー映画祭では審査員特別賞を受賞。韓国、台湾では自主上映も企画された。日本での反応以上に海外の評価が高いのは何故だろう?

 2019年はヨーロッパ、アメリカの映画祭での招待上映で幕を開ける。海を超えて映画が旅をする。世界中の人々に「やさしくなあに」の声が届くといい・・・

 世界中の人々が「やさしさ」って何だろう?と思いを深めてくれたらいい。

 

*いせタイムvol.13(2019年1月発行)より引用掲載

 

2019/01/28〜02/02 

第18回  ヘルシンキ ドキュメンタリーフィルムfest.

(フィンランド・ヘルシンキ市) 


(上映後のトークセッションでの伊勢監督のトークより)

伊勢:(奈緒ちゃんは)長く生きられないって言われて、(奈緒ちゃんが)幼いときに。そのことを聞いたことで、「元気にしている奈緒ちゃんの姿を撮ろう、記録してアルバムにしよう」と思って撮りはじめたから、本当に「奇跡のようだ」ってみんな、家族も周りの人間もみんなそういうふうに思ってるんです。

フィンランドは、あたたかい静けさに包まれている。

日本にも静けさはもちろんあるが、深く眠るように沈み過ぎて、

街を覆うほどのものではないのだろう。

『やさしくなあに』が、それを取り戻す役割をになうかもしれない。

 「いまなんじかなー」奈緒ちゃんのつぶやき、桜の映像がカウリスマキ監督の映画館「アンドラ」のスクリーンから流れると、トリハダが立つ。ここは、-7℃の雪が降り続ける極夜のフィンランドヘルシンキなんだ…。

 

 フィンランドのことは、限られた情報しか知らない。動乱の歴史、森のある自然、フィンランディア、デザイン、オンカロ処理場、カンテレ、サーミ、ムーミン、アールト。でも真っ先に、私が上げたいのは、アキ・カウリスマキ監督の映画。この国の人や街の空気や希望を教えてもらってきた。そのカウリスマキ兄弟の映画館(プールバーなどもある)で、伊勢真一監督の映画が上映される。本当にすごいこと! あり得ない早さで仕事を毎日早朝に片付け、親の介護は妹に頼み、いつか行く時の海外旅行貯金から出して向かった。

 

 映画祭事務局のコリーナたちが空港へ迎えに来てくれ、伊勢監督の宿泊先ホテルではスチールカメラマンが待ち構えていた。それだけで、この映画祭が招待した監督たちをあたたかく迎え、敬意を表しているか分かる。6日間の映画祭で、3ヶ所での上映。ロビーでのミーティング、他の監督たちや映画祭スタッフとの交流パーティは、クリエイティブな雰囲気に満ちて気持ち良い。国と市がこの映画祭をバックアップし、ボランティアは約100人と聞く。想像以上の規模。続いて、監督は「アンドラ」での映像音声チェック。技術担当が穏やかに迎えてくれ、監督が満足するプロの仕事をしてくれていた。

 

 

 翌日も雪。誰も傘はさしていない。到着してすぐ感じた「静けさ」は、初めてヘルシンキを訪れた自分の表層の感覚かと思ったが、さらに深さをましていた。街のやわらかい灯りのせいか、寒く感じない。今日は、上映日。そして伊勢監督の誕生日。カウリスマキ監督に導かれている伊勢監督。

 

 会場のアンドラには、若い世代を中心に観客が集まっている。奈緒ちゃんとお母さん、お父さん、弟…家族の会話にくすくすやさしい笑いが。奈緒ちゃんたちが手を合わせるシーンには、安堵のような空気が流れた。上映後に観客からは、「静かで美しい詩のような映画だった。とても好きだ」との感想があった。また、観客からの質問には、以下のようなものがあった。

 *「35年の撮影。どうやって奈緒ちゃんの記録は終わりになりますか。」

 *「長い撮影で、辛くなることはありましたか。」

 

 あうんの呼吸で素晴らしい通訳をしてくださった小児科医細谷先生(映画『大丈夫。』)は、「『長く撮り続けて、お姉さん(奈緒ちゃんのお母さん)との関係に変化はありましたか?』という深い質問は、日本では今まで出なかったかと思います」と。

 伊勢監督は、「終わる理由がないと思ってずっと撮り続けてきました。もしかして、ドキュメンタリーは撮り始める理由はあるけれどもほんとうは終わる理由はないのかもしれない」と会場全体に響く話を。小津安二郎監督の写真も飾られている映画館ロビーにも観客が待っていて、質問が続いた。大好評だった。

 

 

 映画祭事務局のコリーナは、「フィンランドの若い世代はドキュメンタリー映画が好きで、よく観るのです。日本の文化に通じるものがあるので、とても感動したのでしょう」「静けさでしょうか。」と話していた。伊勢監督のつぶやきには、「海外上映での反応はどこでも、日本国内よりも断然いい・・・どうしてだろう?と考え続けている。」とある。

 

 フィンランドは、何度も書いた、あたたかい静けさに包まれている。日本にも静けさはもちろんあり、それぞれの中にあるが、深く眠るように沈み過ぎて街を覆うほどのものではないのだろう。「やさしくなあに」が、それを取り戻す役割をになうかもしれない。

 しかし、伊勢監督が落として探した財布が、アンドラでみつかり戻ってきたことは、縁起がいい。やはりカウリスマキ監督も観ていたかな。

 人類への貢献度と世界幸福度ランキングで一位になったフィンランド。

 

 キートス!ありがとう。 

 

(みずのそら)

 

 

2019/02/28〜03/03 

第16回  True/False Film Fest 2019

(アメリカ合衆国ミズーリ州コロンビア市)

HOME, SWEET HOME(やさしくなあに)上映 

3月1日(金) 7:00PM・3月2日(土) 9:30AM・3月3日(日) 7:30PM


True/Falseは魔法の言葉!?

『HOME, SWEET HOME』との4日間

■T/F Film Festへ行こう!

 ある日、伊勢さんから「ウソかマコトかって名前の映画祭に行くんだけど、一緒に行かない?」と誘われた。開催地はアメリカ、ミズーリ州コロンビア市。行くには仕事を何日か休む必要がある。無理、とすぐに思った。ムリムリ。なのに‟True/False(トゥルーフォールス)”――この名前が頭の中でぐるぐる回り出し、アメリカのど真ん中(だいたい)で『HOME, SWEET HOME(やさしくなあに)』を観たくなってしまった。

 伊勢さんに同行したのは、映画『シバ』の主人公・照井光夫さんfrom秋田、いせフィルムの宣伝デザイン担当の森岡寛貴さん、そして私(いせフィルムとは「奈緒ちゃん新聞」からのお付合い)の4人。チームHOME, SWEET HOMEを代表して報告をお届けしたい。

(左)街角の掲示板に貼ったチラシ (中)2月28日会場下見 (右)気温0度でも開場を待つ列は和気あいあい

■ミズーリ州コロンビアにやってきた!

 T/F Film Festは、ドキュメンタリー映画に関わるプロの間では注目度が高まっている映画祭だという。映画祭は、コロンビア市の中心地「ザ・ディストリクト」と呼ばれるエリアで開かれる。

 そのエリアに8ヵ所の映画会場があり、会期中に長編・短編含めて40本以上のプログラムが上映される。映画の他にライブやアート展示もあり、1000人近いボランティアが運営を支える。ザ・ディストリクトを囲むように3つの大学があるという。レンガ造りの低層建築の落ち着いた街並みと春を待つ街路樹、大学町らしくカフェが目立ち、教会も存在感がある。レコードショップ、ブックストア、クラフトビール パブ、ペットショップetc. 1軒1軒個性のある店が町にとけこむように点在している。

 

 『HOME, SWEET HOME』は「The Picturehouse」と「Forest Theater」で上映。さっそく映画祭マップを片手にT/Fのフラッグで飾られた通りを歩き、会場下見へ。映画祭エリアは、南北も東西も20分もあれば歩いて回れる。コンパクトで便利このうえなく、移動のストレスがない!  派手な衣装で着飾ったボランティアを見つけたら、それが会場入口の目印。みんな映画祭を祝福するように笑顔を振りまく。

 1回目と2回目の上映会場「The Picturehouse」は大きな教会に隣接する建物の中にあり、普段はバスケットボールコートとして使っている場所にスクリーンや客席をしつらえた特設会場だ。300席あると聞き、思わず4人で顔を見合わせた。

 

 3回目の上映会場「Forest Theater」はタイガーホテルというクラシカルなホテルの2階で、客席数は約100。会場下見は運営スタッフのフレンドリーな対応もあってスムーズに終わった。後はできることをやるだけだ。町の掲示板に英語版のチラシを貼ったり、道行く人にチラシを渡したり、「日本から来たよ!」と町じゅうに知らせたい気持ちで町を歩き回った。

 

■3月1日 Picturehouse

 滞在中の動きは、だいたいこうだ。朝、ホテルロビーに集合。その日のスケジュール、チラシや録音機材を確認。そして出発!

 上映初日の昼は、上映後トークの通訳をしてくれるアマンダさんと打ち合わせランチ。美しい日本語を話す彼女が、この映画祭は市民が本当に心待ちにしているのだと教えてくれた。

 

 上映会場へ向かう頃には日が暮れ始め、外は零下の寒さで人通りも多くない。ロビーには30〜40人ぐらいの人が待っていたが、夜7時の開演まであと30分。不安な気持ちのまま準備していると、開演10分前ぐらいからどんどん人が入ってくる。みんな、どこに隠れていたの? と聞きたくなるほどのスピードで300席の客席が埋まっていった。

 それからの2時間余りはまるで魔法にかかった心地だった。集中しながらもリラックスした会場の雰囲気。時に笑い声もあがる。上映後のトークでは、伊勢さんが限られた時間を惜しむかのように観客に語りかける。「みんな35年間の時間を受けとめている」という感覚が上映中何度も全身に走った。その感覚は今もくっきりとよみがえる。力強く、心地よく、私を包みこむ。

(左)上映後のトーク。通訳のアマンダさんと伊勢監督 (中)客席いっぱいの観客 (右)ロビーでも監督に話しかける人が次々と

 

■3月2日 Picturehouse/3日 ForestTheater

 2回目の上映は土曜日の朝9時半からにもかかわらず、前日と同じぐらい席が埋まった。2日前に道端でチラシを渡した女性が来ている!  通訳のアマンダさんのパートナーの顔もある。日本で映画配給会社サニーフィルムを営む有田さんも駆けつけてくれた。コロンビアに着いてから出会った人たちとの最高の再会。映画への反応も上々だ。トーク終了後も監督は観客に取り囲まれ、話は尽きない。 True/Falseの魔法はとけない。

 

 3日朝、目覚めるとコロンビア市は一面の銀世界。寒波の影響で一晩で雪が10センチぐらい積もった。その寒波の中、大学時代の友人でミズーリ州の隣イリノイ州に滞在中の麦ちゃんが、車で5時間の距離をやってきてくれた。麦ちゃんは関西の大学で文化人類学の先生をしているが、イリノイのコ ミュニティFM「Harukana Show」を毎週放送している(日本にいる時もインターネットで番組は放送できる)。私がコロンビアの映画祭に行くと連絡したら、番組スタッフのTomさんと一緒に来てくれたのだ。

 夜の上映開始まで、他の監督の作品を観たり、伊勢さんは麦ちゃんのラジオ番組のためのインタビューを受けたり、ゆるやかに時間は流れていく。

 

 この映画祭ではすべての映画上映前にライブがセットされ、最後の上映会場では、ギターとチェロのデュオが美しい音楽を奏でていた。この日は映画祭最終日。日曜日の夜に、寒波に凍てつく空気を溶かすような音色に迎えられ、「やさしくなあに」とささやく奈緒ちゃんの声を聞き、家族が過ごしてきた35年の時間と共に過ごした。True/Falseの魔法は最後までとけなかった。

 

 

■HOME, SWEET HOMEへの声

・アビーさん(T/F Film Festプログラムディレクター)

2018年台湾国際ドキュメンタリー映画祭で『HOME, SWEET HOME』を観ました。朝7時半からのシーク レット上映で、会場にたどり着くのも大変でした! ひとつのテーマを追った作品として35年もの歳月をかけて撮られたのは、私が知る中で最長ではないでしょうか。私はこの映画に笑わされ、泣かされ、感動させられました。

 

Q.35年間で奈緒ちゃんから学んだことがあったら教えてください。

ISE: たくさんありますが、一番は奈緒ちゃんのピュアさです。僕も影響を受けていると思います。皆さんのそばにも、きっと‟奈緒ちゃん“がいると思います。

 

Q.撮影を続けられたのはどうしてですか。

ISE: 撮影を終える理由がみつからない。どの映画も本当はそうなのではないでしょうか。

 

Q.撮影を始めた頃と現在では撮影のやり方が変わってきたと思いますか?

ISE: こちらが撮りたいことを考えるよりも、相手が何をしたいのか、何を言いたいのかを待つことが大事だということに変わって来たと思います。

 

「強いことに力があると思いがちだけど、弱いことに力があると僕は思う」。上映後トークで印象に残った伊勢さんの言葉だ。

 3回の上映で600人以上の観客が奈緒ちゃんと家族に出会った。帰り際に「お母さんとお父さんは大丈夫?」「奈緒ちゃんや弟さんは元気?」と、西村一家のことを尋ねる人も多かった。

 T/Fの魔法は滞在中ずっととけないまま、チームHOME, SWEET HOMEを見守ってくれた。忘れ物名人の伊勢さんが、この旅では忘れ物・失くし物ゼロ(のはず)。奈緒ちゃんと家族の35年間という時間だけをコロンビアに残してきた。来年のT/F Film Fest(https://truefalse.org/)は3月5日から8日。市民にまじって映画三昧できる旅先として、いかがだろうか。

 

守内 尚子(ドキュメンタリー映画館 日比谷スタッフ)

 

《インフォメーション》

コミュニティFM「HarukanaShow」 Podcastで番組を聞けます 

No.414(2月22日)伊勢さんからの手紙紹介など 

http://harukanashow.org/archives/11901 

No.423(4月26日)T/Fでの伊勢さんインタビュー前半 

http://harukanashow.org/archives/12432 

No.424-2(5月3日)T/Fでの伊勢さんインタビュー後半 

http://harukanashow.org/archives/12480